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妹ヶ谷城② ~峻険なる修験道の道~

この城の攻略に成功したごく僅かの先人の記録によると、不動尊の裏側の尾根続きを登っていくと妹ヶ谷城への要害部へとたどり着けるという。確かに山崎先生の図でもそのように記載されています。


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妹ヶ谷城(部分:下曲輪及び中腹部) 『群馬県古城塁址の研究』より

ということで不動尊の裏側に回ってみると・・・



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・・・

これか・・・



先人の記録がなかったらとても登って行こうとは思いつかない地形だ。



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本堂裏にある廃墟となっている公会堂側から尾根筋に取り付く。両側は急斜面の細尾根、特に右手は三波川の川面まで断崖となっており、転落したら再起は不能。慎重によじ登っていき、最初のピークを乗り越えてから振り返って撮ったのが右下の写真。手の掛場と足の踏み場の判断を誤ると転落の危険があるところ。



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小ピーク後はいったん勾配の緩やかな細尾根の道となり、少し進むと写真の祠と石碑が設置されている場所に出ます。尾根筋にはいくつもの小曲輪がありますが、これは防御を意識してというよりも、下曲輪と城山(要害部)との連結の役割がメインだったと思われます。石碑・石塔の類があることから、廃城後は(あるいは廃城以前から)不動尊からの修験道の道として使われていたかもしれません。



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祠を越え進むと1か所堀切らしき微かな鞍部が現れます。この場所は落ち葉が溜まっており滑りやすいので慎重に突破。これを越えると再び「大山祇神社」の石碑。そしてその後ろにはピラミッド状に積まれた岩山。この岩場は微妙に安定していない部分があり、「岩場だから滑らなくて楽勝!」とか言って躊躇なくよじ登ると最悪岩ごと落下する可能性があります。岩場を乗り越えて振り返ったのが右下の写真。



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岩場を越えると細尾根が広がり普通の山の斜面へ。これをまっすぐ登っていくと、木々の間から目指す城山の姿が現れます。まだだいぶ標高差があるなコレ。



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山を乗り越えると廃道敷が現れます。先人の記録にも「中腹あたりで林道と擁壁が現れる」とあり、林道に出たら迂回が必要なことは頭の片隅に入っていました。が、この道は道路敷きに藪どころか小さい木が生育しているほどの完全な廃道。迂回は不能・・・とよく観察したら、藪に覆われたよじ登れそうな獣道を発見。よし突入と突っ込んだら、いて、いてて。あー出やがったか。これはただの藪じゃなくて厄介なイバラ(棘)だ。グローブ付けていたから血まみれの惨事は免れたが、以後より慎重に進まないといけないな。

・・・おや、イバラのトンネルを突破すると、突然目の前が開けました。



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林道&擁壁現る!

あーここが先人の記録にあった林道地点か。さっきの廃道は特に記しておく必要のないポイントだったのだな。うーむ、このコンクリ擁壁は確かにどうあがいてもよじ登れそうにない。山崎先生の図からも現地の地形からも、本来はこの尾根筋を登るのが一番ましなルートであるはずですが、この現代版切岸とも現代版城壁ともとれる擁壁のせいで迂回をせざるを得ません。


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よじ登れそうな場所を求め林道沿いに迂回。移動場所から振り返った左の写真を見てもわかるとおり、一番勾配がマシと思われる尾根筋でさえ傾斜40度はあるように見えます。それ以外の斜面などは言うまでもなくそれ以上の傾斜で、体感的にはほぼ絶壁。これに比べればスキー場のゲレンデなぞ平地みたいなものです。スキー場なんか大昔に行ったっきりだけど。

登る場所が見つからないときは林道の最高地点から突入すると決めていましたが、やはり同じことを考える人はいるようで、林道最高地点のカーブ部分にわずかによじ登れそうな隙を発見。この隙からよじ登ると、斜面途中には伐採された木々の痕跡があります。伐採時の踏み後の痕跡がわずかに入口に残っていたということですね。しかし伐採されてから年月が経っているようで、斜面の登り道など皆無。手掛かりや足場になるところを探しながら一歩一歩上を目指していくよりほかありません。



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振り返っての光景                赤っぽい枝は全部イバラ

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急斜面過ぎて転倒                倒木とイバラ

登るのがつらくなったら背後を振り返って休憩。急斜面過ぎるために遮るものが一切ありません。途中一瞬小さい平場があり一息つけるのですが、その先は猛烈な藪&イバラの群生地。倒木に沿ってイバラがわずかに薄いラインがあったので倒木に乗っかり突入するというアクロバティックなことをしたら案の定転倒。久しぶりに這いつくばりながらズルズルと数m滑り落ちましたが、何度経験しても嫌な感覚ですねあれ。その後も切り捨てられた木が積み重なっているところがあり、下は中空、隙間からはイバラというダイ・ハードクラスの地点を10分ほどかけて突破したり・・・

これはつれー!


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Author: KD
由緒ある建造物、急峻な山城、遺構の残っていない平地城館、考証無視の模擬天守、すべて等しく探訪対象。一番好きな瞬間は超マイナーな城館で城址碑や標柱を見つけたとき。
© 2010 城館探訪記

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