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今帰仁城① ~やんばるの地を守る世界遺産~

国指定史跡・今帰仁城
2000年に登録された世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」を構成する9つの史跡の一つ。

標高約100mのやんばる(*註)の丘に築かれた今帰仁城は、沖縄県内でも最大級の規模のグスク。
この地を守る要の城であったことは、その堅牢な城壁からもうかがい知ることができます。

*:山原。沖縄本島北部の山や森林など自然が多く残っている地域。三山時代の北山の領地にほぼ等しいとされる。



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名護中央公園からr71~R505を経由して今帰仁城の麓に到着。一帯は城跡公園として整備され、グスク交流センターや今帰仁村歴史文化センターなどが建てられています。無料駐車場も完備。



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グスク交流センター

城内や歴史文化センターに入るにはこの建物の券売所で入場券を購入する必要があります(大人400円・昔はもっと安かったらしい)。かっこいいデザインのパンフレットもあるので入手しておきましょう。



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券売所カウンターには通常スタンプはありますが(そちらも当然押印w)、100名城スタンプは同施設内の休憩所に設置されています。ゴム印タイプで印影は良好、無事押印(92箇所目)。何はともあれこれを押してからでないと、落ち着いて探索できませんからね(cf:岡城のケースなど)。
ちなみに印影さえ良ければ、シャチハタタイプよりもゴム印タイプのほうがむらなく安定して押すことができるので、慣れていない人にはおすすめです。



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今帰仁城模型

交流センターから道路を渡ってすぐのところにあります。赤丸が現在地。
沖縄のグスクは石垣の曲線が見どころであるのですが、この外郭石垣の張り出し方はすごいですね。折れどころの話ではなく、稜堡式城郭にすら通づるものを感じます。



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縄張りと地形の両方を理解できるジオラマ模型ってホント役に立ちます。気付いたら写真を何枚も撮りながら周囲を二周してしまいましたよ。

おっと、あまりここで時間(とデジカメの電池残量)を消費するわけにはいかないんだった。先へ進みます。



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いざ外郭内へ。奥にはすでに高い城壁が見えています。



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外郭石垣

高さは2m前後と比較的低い石垣が延長数百mも蛇行して続いており、発掘調査と整備が続けられています。



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あの人たちずいぶん記念撮影に手間取ってるな。自分が外郭に入る前からずっとあそこにいるけど。

周りを探索しながら少し待ってみるか。



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外郭内には発掘調査により屋敷跡が発見され、炉跡を伴う掘立柱建物跡の平面展示がされています。



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古宇利殿内(フイドゥンチ)

「フイ」とは沖縄語で、古宇利のこと。フイ殿内(ドゥンチ)には香炉が置かれ、火の神を祀るといいます。祠は古宇利島のある北東の方位を向いていて、今帰仁村の唯一の離島である古宇利島の人々が旧暦8月に遥拝する伝統があるとのこと。名護城でも触れたように、沖縄のグスクでは城内に拝所が設けられていることが一般的です。

お、やっと先客たちが撮影を終えたようだ。



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世界遺産の名も誇らしげな看板。この城壁を前にしてはさもありなんといったところ。

写真撮影のベストスポットの一つで、さっきの人たちが時間かけてたのもやむなしですね。



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美しい・・・

この写真だけだと日本の城の「石垣」よりも西欧の城の「城壁」といったほうがはるかにしっくりきます。



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美しいな・・・

城壁の外側に一定の間隔をあけて突出部を築くことで、城壁に迫る敵を側方から攻撃できるようになっています。この側射を可能にしようとする防御側の思考は全世界共通のもので、それを達成するための工夫が国や地域によってさまざまな形になって表れているのです。



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大隅の城壁

この城壁の内側は大隅と呼ばれる区画。今帰仁城の城壁はねずみ色の古期石灰岩で堅牢に築かれています。この古期石灰岩は非常に硬く加工ができないので、そのまま積まれていきます。加工無しの石材をここまで高く積み上げるのは、成型された石材で高石垣を築くのとは別の技術が必要になりそうです。



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アンモナイトの化石発見!

上でも述べたとおり、今帰仁城の城壁は隆起した周辺の地層(今帰仁層)から採れる約2億3000万年前の中生代の石灰岩が使われており、アンモナイトの化石が含まれていることがあります。ちなみに太古の時代の石灰岩が使われているのはここ今帰仁城だけで、ほかの沖縄の城は数万~数十万年前のサンゴ礁からできた琉球石灰岩で造られたものがほとんどだそうです。



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しかし美しい

私は石垣はそれなりに好きですが、土塁や堀などと同じレベルで好きというだけで、特別強いこだわりがあるわけではありません。そんな私が何枚も写真を撮るほどこの城壁の曲線美は特に印象に残るものです。



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屏風型に波打つ城壁の様は沖縄の古謡「おもろさうし」にも謡われ、蛇行する石積みの様子を伝えています。この屏風折れの大隅の城壁沿いに進むと城の本門・平郎門が現れます。門の正面の進入路が発掘調査中らしく迂回通路が設置されていました。



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順番が前後してしまいますが、城の入口正面の写真。実際は帰りがけに撮影したもの。平郎門から通行止めの場所を越えてまっすぐ城外側へ進むとこの場所に出ます。立派な城址碑と世界遺産を示す石碑が設置され、城の正面口にふさわしいものです。記念撮影のスポットとしても最適の場所でしょう。


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Author: KD
由緒ある建造物、急峻な山城、遺構の残っていない平地城館、考証無視の模擬天守、すべて等しく探訪対象。一番好きな瞬間は超マイナーな城館で城址碑や標柱を見つけたとき。
© 2010 城館探訪記

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