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三瀬砦 ~旧主・北畠具教を襲った長野左京進の城館か~

三瀬砦下三瀬城三瀬左京館ともいい、この地の豪族で北畠氏に仕えていた三瀬左京祐の居城とされています。戦国時代、織田信長に追われた8代伊勢国司北畠具教が三瀬館を構えた際、三瀬氏は三瀬砦において三瀬館守護の支柱になったと伝わります。

大平町下三瀬地区でR42熊野街道から一本南の県道(旧熊野街道)へ。



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県道沿いにあった表示
県指定史跡
三瀬砦跡

に従い南に折れます。



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奥に進むと、すぐにそれとわかる高い土塁が現れます。
車は手前の空きスペースに駐車。



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東側に向かって開かれた虎口

付近には城址碑や説明板が設置されています。
虎口正面に向かって左手の土塁は特に幅広な造りとなっており、櫓台であったかもしれません。



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北側の眺め。高く急傾斜の土塁の先には山深い風景。

三重県指定史跡 三瀬砦

三瀬砦跡は今から500年ほど前の室町時代~戦国時代に築かれた城砦跡である。城砦の範囲はおよそ2,500㎡、城砦の正面東側には田畑が広がり集落が一望でき、一方側面と背後は宮川の本流とその支流大谷川の合流点の、河岸段丘が岬状の断崖となる地の利を得た要害の地にある。城砦は大きく東西二つの郭に分かれ、さらに西に堀切で画された小郭がある。郭の周囲には高さ約3mの土塁があり、東側の方形の郭は土塁の内側でおよそ20m×14mあり、井戸跡も残る。東の郭の東西と北面の一部に石垣や空堀があった。石垣は明治初期に取り外され、空堀も徐々に埋まってはいるが、保存状態は良好である。なお、城跡の内部には井戸があり、奧の土塁上の平坦な高台には武士の守護神でもある八幡社がまつられ、毎年三月には地元で祭事が行われている。当地は城砦の北側を通る旧熊野街道の宿場で、宮川の渡しや舟運もあり、さらに湯谷・相津などの峠を越え飯高・一志・吉野に通じる交通の要衝の地でもあり、軍事的にも経済的にも重要な場所であった。
この城の城主と伝えられる三瀬氏は北畠氏の家臣としてこの地を治め、永禄十二年(1569)伊勢に侵攻した織田信長と北畠氏が戦った大河内城合戦でも奮戦し、北畠具教が織田軍と和睦し再起を秘めて当地の西方の上三瀬地区の三瀬館に隠棲した時も三瀬館守護の支柱となったと伝えられている。当城跡の北方の慶雲寺は三瀬氏の菩提寺と伝えられ、三瀬氏の位牌や三瀬氏最後の武将とされる三瀬左京祐の木像が安置されている。
当城砦跡は、伝承の真偽はともかく、室町時代から戦国時代の地侍層の城砦の面影よく残す貴重な例として県の史跡に指定され、大台町教育委員会・下三瀬区三瀬砦保存会が保存管理している。 (現地説明板参照)




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鳥居をくぐって内部へ

木が生い茂っており薄暗い。この木は廃城後に生育しだしたのでしょうね。歴史の流れを感じます。
土塁に囲まれた内部は広く、説明板に記載の20m×14mよりも大きいように思えました。



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奥の土塁上の高台にある八幡社



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八幡社から見た東の郭内部

ここだけ見ると土塁に囲まれた単郭方形館のようにも思えます。



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八幡社より西側にある細長い郭・西の郭

こちらも土塁がよく残っています。奥に進むと宮川の断崖に面し、この砦が要害地形に立地していることが実感できます。



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北側の土塁下も急斜面



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土塁の上を歩いて一周



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北東側土塁を外側から



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砦の北側を走るr770(旧熊野街道)沿いにあった表示。この付近を川上と呼び、一帯に侍屋敷があったという。
石垣はいつの時代のものか不明ですが、雰囲気がありました。



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三瀬氏の菩提寺・慶雲寺

砦からは旧熊野街道を挟んで反対側にあります。歩いてもすぐの距離なので合わせて見学しておきましょう。



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所在:三重県多気郡大台町下三瀬
評価:★★☆

東側の正面から進むと苦もなく城内に入れるので、まるで平地の単郭方形館のように感じてしまうのですが、先端に進むにつれ三方を川に囲まれた要害の地に立地していることが実感できます。城主についてですが、一般的に築城者と伝わる三瀬左京のほかに、三瀬館に旧主・北畠具教を襲った刺客団の一人、長野左京進の城館との説や、長野左京と三瀬左京は同一人物だとの説もあります(城郭大系参照)。この辺り、非常に興味深いところです。
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Author: KD
由緒ある建造物、急峻な山城、遺構の残っていない平地城館、考証無視の模擬天守、すべて等しく探訪対象。一番好きな瞬間は超マイナーな城館で城址碑や標柱を見つけたとき。
© 2010 城館探訪記

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