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館山チャシ ~二条の美しい壕~

モロラン陣屋を後にし、R37胆振国道を北西へ。次の目的地は伊達市にある館山公園。
この公園のある台地先端部分に館山チャシが築かれていたといいます。



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館山公園着。
駐車場から進むと、タコさんの遊具がある公園や広場、そこから一段上がると広い芝生広場があります。
芝生広場に足を踏み入れた時にびったり正午になり、それを知らせるチャイム(というかサイレン?)がしばし鳴り響きました。広場には遠足に来ていた幼稚園or保育園児たちがいて、昼のお弁当の時間です。



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公園の奥(=台地先端)へは緩やかな登りになっています。
この芝生広場部分はまだチャシの範囲外のようですが、通路脇には土塁状の地形も残されています。
公園造成時のものなのか、遺構の名残なのかは不明。

公園内の桜は5分~7分咲きといったところ。満開前の花というのもまたいいものです。
桜を眺めながら、「しかしこれだけ公園化していればチャシの痕跡など残ってないかも」と、思っていた矢先。



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見事な二重空堀!

それぞれ深さは1~2m、幅5m前後といったところでしょうか。
合わせて15mほどの幅の壕のラインが弧を描くように100mほど伸びています。



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この壕は本来台地先端部分を完全に断ち切っていたようですが、現在は公園化により西側の三分の一ほどは平らにならされています。西側の台地縁部には土塁と壕の一部が残存しており、壕はそのまま竪堀となって台地斜面を落ちていきます。
このあたり、本州の中世山城と同様の構造です。規模的にも見劣りしません。



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何より説明板が設置されているのがうれしい。

館山チャシは、日高シベチャリ(静内)にあるシャクシャインの砦 をしのぐ、典型的なものとして名高い。この地方のたびたびの争乱には、これに立て籠って戦ったものと思われる。
縦100m、横10mの壕が北西部と南部に2条づつあり、西部には盛土の跡がうかがわれる。
(現地説明板参照)


シャクシャインの砦シベチャリチャシ)をしのぐとまで書かれているとおり、このチャシはこれまで見てきた祭祀や談合の場の役割もあったチャシとは一味違う、本格的な砦に近いチャシであると感じます。



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一番高所となっている公園先端。ここが主郭で、チャシとしてはかなり広いものです。
台地の先端が一番の高所というのは、砦を築くにはまさにうってつけの地形といえます。



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さっきのけたたましいサイレンはここから聞こえたのかなあ・・・

上に登ることができれば見晴らしがよさそうだが、立ち入りできず。



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眼下には住宅地が広がっています。ここが台地の突端部であることが実感できます。

またこのチャシは西側と東側で二段に分かれており、東側の一段低い部分は副郭であったようです。



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満開前の桜の花、きれいだったけど逆光で写真は失敗。



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副郭側は二重壕を渡る橋が架けられています。

橋の上から見ると、西側と同様、東側も台地斜面下まで壕は伸びています。



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東側下から見た二重壕。美しいライン。

台地全体がやや西から東に傾斜しています。主郭・副郭部分はこの傾斜を造成したため段差が生じています。
公園整備が広範囲にわたっているため、どこまでがチャシの遺構なのかは不明。



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壕を挟んでチャシ本体を眺める。
こちら側から登っていく方が雰囲気があってよいかも。



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穏やかな探訪ができました。
公園からは昭和新山も眺めることができました。



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所在:北海道伊達市館山町
評価:★★☆

館山チャシについては伝承等がなく、歴史・沿革は不明。丘陵東側下には気門別川が流れ、要害地形となっています。公園化されており整備状況は良好。壕しか残っていないといわれればそれまでですが、この壕の美しさがわかる人には大いにおすすめできます。個人的に公園として整備され散策しやすい中世城館とか大好きなのでやや甘めの評価になったかも。
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Author: KD
由緒ある建造物、急峻な山城、遺構の残っていない平地城館、考証無視の模擬天守、すべて等しく探訪対象。一番好きな瞬間は超マイナーな城館で城址碑や標柱を見つけたとき。
© 2010 城館探訪記

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