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白老元陣屋 ~仙台藩蝦夷地警備本陣~

サシウシチャシを後にし、白糠ICから道東道~道央道をぶっ飛ばし白老へ。
1日で千歳から納沙布岬まで車で走破し、翌日には厚岸から登別・室蘭まで爆走するという無謀な行程を組む一般観光客は、私のほかには存在しないだろう・・・
意識がなくなりながらも走破したこの区間のことについては、ラスト総集編で少しだけ触れることにしましょう。

先へ進まないといつまでたっても完結しないので、端折り気味にいきます。



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白老元陣屋に到達したのはもう夕方近くになってしまってから。
ただこの時期(5月上旬)は日が長いため、これからまだまだ探訪時間は残されています。
南側の陣屋入口の駐車スペースに車を止め、いざ中へ。



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立派な石碑

この陣屋跡は、安政三年(1856)蝦夷地の防備を固めるため、仙台藩が築いたものである。
安政元年(1854)徳川幕府は鎖国を解いてアメリカ・ロシアと和親条約を結び函館港などを交易場とした。このため幕府は、蝦夷地を直轄地とし、翌年仙台藩をはじめ津軽・秋田・南部の奥羽諸藩と松前藩に警備を命じた(安政六年、庄内藩と会津藩も加わる)。
仙台藩の守備範囲は、白老から襟裳岬を超えて国後・択捉までの東蝦夷地であったため、白老に元陣屋を、広尾・厚岸・根室・国後・択捉に出張陣屋を築いた。元陣屋の面積は6.6haで、堀と土塁を円形・弧状にめぐらして内曲輪と外曲輪を構成している。ここには本陣・勘定所・穀蔵・兵具蔵・長屋などがあり、少し離れた東西の丘陵に塩竈神社と愛宕神社を祭った。
元陣屋には200名ほどの人々が駐屯して警備に当たったが、明治元年(1868)戊辰戦争の勃発によって撤収するまでの12年間慣れない土地での仙台藩士の苦闘が、この陣屋跡に刻まれている。
〈説明板参照〉


この陣屋の名称は主に白老仙台藩陣屋仙台藩白老元陣屋の二通りあります。「白老にある仙台藩の陣屋」ということで意味合いは同じではありますが、ここではどちらでも対応できるように「白老元陣屋」の表記にしました。元陣屋とは、各出張陣屋に対する本営・本陣という意味です。



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南側入口手前部分

蔀土塁と外側の堀から、一種の馬出構造となっています。



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外曲輪入口に当たる「御門」



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内側から。この御門外側部分は変形の外枡形構造になっています。



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やはり土塁はいいなあ。
(注:登らないでください)



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土塁の外は陣屋東側のウトカンベツ川へ繋がる天然の水堀。



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外曲輪

南北117間(210m)ほどの広大な曲輪。
内部には4つの長屋と稽古場が建てられていたようです。



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各長屋跡表示。それぞれ大きな建物です。
身分別の宿舎として利用されていたようです。



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内曲輪入口・パノラマ表示

周囲を水堀に囲まれ、外曲輪とは堀に架けられた太鼓橋によって結ばれています。



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内曲輪入口・詰御門

土塁の高さは1間(約1.8m)ほどだが、入口部分は1丈(約3m)と高くなっています。



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内曲輪側から見た外曲輪



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内曲輪内部

直径60間(約108m)ほどのやや歪んだ円形の曲輪。
外曲輪が居住区的な性格を持つのに対し、こちらは管理的な機能を集中させていました。



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本陣・勘定所・穀蔵・兵具庫・厩などが建てられ、井戸も掘られていました。



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北西側に土塁の切れ目があるが、古図では北と南の2カ所しか出入口がないので、本来の通路ではないのかも。



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内曲輪北側虎口。搦手口か。

食い違い虎口になっており、内枡形に近い形状となっています。



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北側虎口・内曲輪外から



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虎口を出た北側には資料館が建てられています。

この時私は財布を車の中に置いてきたことに気が付きました。
やむを得ないので入るのは諦めよう・・・そう思うと、なんだか無性に入りたくなってきました。せっかくここまで来たのだから(=もう二度と来れないかもしれないのだから)入ってみようと思い直し、財布を取りに車へと駆け戻りました。
その資料館については次回紹介。



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所在:北海道白老郡白老町陣屋町
評価:★★★☆

今回の旅で初となる「本州系の城館」の探訪。北海道には幕末に北辺警備のため諸藩の陣屋が各地に構築されましたが、ここはその中でも最大規模のものです。保存整備状態もかなり良好で、さすがは国指定史跡といったところです。おすすめ。
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Author: KD
由緒ある建造物、急峻な山城、遺構の残っていない平地城館、考証無視の模擬天守、すべて等しく探訪対象。一番好きな瞬間は超マイナーな城館で城址碑や標柱を見つけたとき。
© 2010 城館探訪記

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