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篠山城④ ~よみがえった大書院~

本丸天守台を後にし、最後に残した大書院へ。

・・・の前に、二の丸の紹介をもう少し。



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二の丸御殿跡(前回訪問時)

二の丸は、大書院・小書院・中奥御殿・奥御殿・台所などの建物と築山を持つ庭園があり、儀式・執務を行う場と城主の生活空間の場でした。しかし大書院を除く建物は廃藩後には取り壊され、唯一残っていた大書院も昭和19年に焼失しています。



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発掘調査から、築城後の早い時期に大書院を除くほとんどの建物が改築されたと考えられています。
中奥御殿庭園については間取図や古絵図にその存在が描かれているが、遺構面の残りが悪く発掘調査で池跡などは確認できなかったため、築山のみ絵図を参考に復元整備を実施しています。



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二の丸御殿については、大書院のように立体的に復元できる資料がないため、現在発見されている6種類の間取図の中でもっとも古い図(江戸時代中期頃)をもとに平面表示の工法で整備を実施しています。



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復元された大書院(前回訪問時写真)

篠山城大書院は二の丸跡に所在した城主居館の中で、とくに歴代城主による公式行事に使用された場所で、正規の書院造の建物となっていました。
この建物は慶長14年(1609)の徳川幕府の天下普請による篠山城築城時に、京都二条城の御殿を参考にして建てられたと伝えられ、大きさは東西28m、南北26mの篠山城最大の規模となっていました。内部には上段の間、孔雀の間などの多くの部屋があり、障壁画で飾られていたと考えられます。
廃城後もこれだけ残されましたが、昭和19年の失火により失われました。その後、焼失から56年たった平成12年3月大書院の威容が大書院跡地に蘇りました。(現地説明板より)




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それでは大書院の中へ入りましょう。
入館料は大人400円。史料館も併設されています。



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百名城スタンプは例のステッカーがあるこちらで。
私が2009年の初登城時に押印したときはシャチハタタイプだった記憶があるのですが、現在はゴム印タイプになっています。こちらの方が維持管理しやすいんでしょうか。



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篠山城復元模型

私が各地の資料館を訪れる際、一番眺める時間が長いのはこういったジオラマ模型。
ここの復元模型も実に立派。
この城を攻め落とすのは骨が折れることですよ。

ここの展示室はワンフロアーながら史料が充実しているので、時間をかけじっくり見ておきましょう。



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隣のシアター室では「篠山城物語」を放映しています。この画像は大坂城包囲網の図。

篠山城築城の歴史的背景、城普請の様子などを紹介。わかりやすくまとまっているので必見です。



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続いて大書院側へ。最初の「虎之間」(36畳)は休憩所を兼ねた展示室になっています。
虎之間と隣に続く手鞠之間の様子。右側の丸で囲った先の部屋が闇り之間(18畳半)。
名称の由来は周囲を部屋で囲まれているため窓がなく、昼でも暗いことから。



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手鞠之間(18畳)・源氏之間(21畳)・葡萄之間(21畳)と続く。



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源氏之間にある大書院構造模型

大書院を復元するのに先立ち製作されたもの。大書院は木造建築としては非常に規模が大きく、設計図のみでその内部構造を把握するのが難しいため、見えない材がどのように組み合わさり建物が形成されているのか、視覚的にとらえることができるよう制作された模型。熟練した二人の宮大工により4か月かけて制作されたもの。



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葡萄之間にある草花小禽図屏風

江戸時代後期の狩野惟信の作品で、藩主の青山家に伝えられていたもの。



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庭と梵鐘



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次之間(21畳)

奥の板襖は、かつて二の丸御殿に使われていたものと伝えられています。



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上段之間(21畳)

最高格式の部屋。
大床の障壁画は「老松図」。



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障壁図

江戸時代初期の狩野派絵師が描いた屏風絵を転用し、床貼り付けや襖として制作したもの。



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帳台之間

上段之間の裏側にあり、有事の際に対応できるよう武者が控えていた部屋。



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孔雀之間(15畳)

左は今回訪問時、右は前回訪問時のもの。



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花鳥孔雀図



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虎之間に戻ってきました。
今回初めて見たのがこの「篠山歴史文化子供ガイド」の放映。
篠山小学校の6年生が取り組んでいます。いい試みだと思います。

ちなみに右の回答は③の12億円。



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これは・・・


以上にて、篠山城編を終了いたします。



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所在:兵庫県篠山市北新町
評価:★★★★☆

馬出・高石垣・大書院と、100名城にふさわしい見どころいっぱいの城。一見シンプルな縄張りながら、防御面では考えつくされた作りとなっています。堅城すぎるため幕府から天守造営にストップがかかったというのも納得です。周辺整備も着々と進められているようで、私は今回3度目の訪城でしたが、3回とも変化があって新しい発見ができています。これからも少しずつ整備が進んでいきそうですので、また時間をおいて4度目の訪問をしたいと思っています。
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Author: KD
由緒ある建造物、急峻な山城、遺構の残っていない平地城館、考証無視の模擬天守、すべて等しく探訪対象。一番好きな瞬間は超マイナーな城館で城址碑や標柱を見つけたとき。
© 2010 城館探訪記

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