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佐伯城② ~遭難危機~

これまで夕暮れ時に城攻めをしたことは数多くあれど、完全に日没になってもまだ城攻め真っ最中というケースはほとんどありません。ぱっと思い起こせるのは越中阿尾城くらいか。

夜のイベントに参加というのなら二本松城の前夜彦根城の玄宮園といったケースもありますけれども。



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薄闇の中階段を上ると、本丸内にある祠に到着。
ここが天守台らしい。



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暗くて周囲の状況はつかみにくいですが、本丸はそれほど広くはないようです。
いつものごとく石垣突端を歩いて外周を一回り(注:危険)。

特徴的な遺構が見えます。



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本丸虎口らしき。人一人が通れる程度のもの。

奥に続くのは麓の鳥瞰図で「廊下橋」とあるところ。



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廊下橋側から見た本丸虎口。



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廊下橋全景。

石垣の段の高さはさほどではないが、暗闇の中ここを通るのはスリルがありました。
この程度の段差でも何も見えない状況で転落したら大怪我につながりかねません。



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二の丸。



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二の丸虎口。
二の丸側から。



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二の丸虎口。西の丸側から。

鳥瞰図によるとこの場所に渡櫓があったらしい。



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眺望。



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西の丸。



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西の丸先端、二重櫓跡。



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西の丸にあった円形の窪み。
井戸跡かと思ったが、調べたところ戦時中に高射砲を据えた跡であるといいます。



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西の丸脇から下へ降りていく翠明の道。
月明かりもない暗闇の中この道を降りていけるか、かなり危ない予感はしていましたが、ここから本丸まで戻り、登ってきた道を逆戻りするのも相当きついものがあります。
たとえ一度通った道でもこの暗闇では危険度は変わらないだろうし、このまま降りていくことを決意。



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一歩先に何があるかもわからない暗闇の中を進むのはスリルなんて次元を通り越し恐怖しかありません。
スマホを持ってればライト機能が使えたのでしょうが、所持していない私は代用としてデジカメでフラッシュを焚いて、その一瞬で地形を脳裏に刻みながら少しづつ降りるという手法を使わざるを得ません。
フラッシュ焚きはバッテリー消耗が激しいので、1日の終わりでデジカメバッテリー残量が少ない中では最小限の使用にしないといけません。中腹でバッテリー切れとなったら暗黒世界に立ち往生です。

このような状況で一歩一歩慎重に降りているため、いつまでたっても麓に辿り着きません。こんなに麓までの道は遠かったのかと絶望すらしてしまいます。さすがに比高130m強のれっきとした山城というところか。
明かりがかすかに残っているうちに全速力で登り、短時間で山頂に到着した事がうそのようです。

このような状況になると、本日昼の都於郡城で最初無駄なタイムロスをしたことが今更ながら悔やまれます。あと20分、いや、15分でも早ければ、この山道も5分もかからずに駆け降りることができたでしょうに。



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何の写真だかわかりませんが、多分麓の明かりが見えたのを撮ったものだと思います。



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遭難寸前になりながらも、何とか文化会館や麓の建物の明かりが確認できる場所まで辿り着きました。
しかし、そこからがまた大変でした。尾根の地形に沿って低い方へ低い方へ進んでいったら、道が消滅してしまい、いつの間にやら藪の中に突入してしまっていました。この時の私の位置は、上記の図の丸で囲ったあたりであったと思われます。
文化会館と思われる建物の明かりは見えるものの、どう踏ん張ってもそちらの方向に進むことができません。周りが見えない状況で直降などは最悪手(明るくとも山で道を見失った場合直降はしてはいけない。沢下りなどは経験者でも危険)ということを思い起こし、気力を振り絞って降りてきた斜面を登りなおし、どこかに分岐はないか五感すべて総動員して探します。



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文化会館に生還。
山の中でこの建物の光を確認した時、この上ない力強さを感じたことを今でもよく覚えています。

結局降りてくるのに登りの倍以上の時間がかかってしまいました。



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三の丸石垣。
角が丸みを帯びているのが特徴。



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佐伯毛利家の菩提寺・養賢寺。
夜間だったので説明板を撮って外観を眺めたのみ。


今回の経験を踏まえて改定した状況による山城攻略の難易度(バカレベル)は以下の通り。
レベルが高いほど攻城などしてはいけない状況となります。

↑バカ
10 猛暑日
9.5 夜間←new!
9 大雪時(積雪数十センチ以上)
8 真夏日
~~~~~~~~~~~~~~
2 わずかな積雪時
0 冬場
↓推奨



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所在:大分県佐伯市西谷(城山)~大手町1(山麓)
評価:★★★★

午前中の佐土原城鶴松館に続き、2度目のリアルな危機に遭遇した印象深い城。ともに本来まったく危険のないところで危機に陥るという点で共通しています。山中家屋敷跡や国木田独歩館など城下にもいろいろと見どころがあり、九州再訪時にはぜひとも再登城したい城です。もちろん次はちゃんと明るいうちに。
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Author: KD
由緒ある建造物、急峻な山城、遺構の残っていない平地城館、考証無視の模擬天守、すべて等しく探訪対象。一番好きな瞬間は超マイナーな城館で城址碑や標柱を見つけたとき。
© 2010 城館探訪記

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